障がい児者特に人工呼吸器や気管切開などの医療的ケアが必要な方の入浴は生命の危険もありますし、人手もかかります。
そのため、本当は1週間7日のうち7日お風呂に入りたいと思っても(*7分の7:大泉江里様)、それをあきらめ、お風呂に入る快適さも阻害されてしまうことがあります。できたら、誰もが、体がきれいになり、あたたまり、心身ともにリラックスしてお風呂に入ることができないものでしょうか。
例えば、人工呼吸器をつけた子どもがお風呂にはいるためには、「ひと」と、「もの」の双方を考える必要があります。
ひと:家族・ヘルパー・訪問看護師・訪問入浴スタッフなど
もの:浴槽・シャワーいす・リフト・医療機器に水がかからない工夫など
それぞれに、活用するための制度や、体のサイズや筋緊張、住環境などの個別・具体的な工夫が必要です。お風呂といっても、奥が深いのです。
とちぎ地域生活サポート研究会は、地域で主に障がい児者に関わる多職種の集まりです。
2022年度は、入浴に関する多職種での協議、実態把握、先進地視察等を踏まえ、在宅で生活する重い障がいのある子どもや大人が、「安全で楽しい入浴ができる当たり前の暮らしの実現」を目指して研究をしてきました。その集大成がこの入浴サポートBOOKです。
助成をいただいた公益財団法人在宅医療助成勇美記念財団様、協力者の皆様、研究会のメンバーの皆さんに心より感謝いたします。
当事者の方、関係者の方、関心のある方に、ご活用いただければ幸いです。
とちぎ地域生活サポート研究会
代表 髙橋 昭彦